すみれと純連、どっちが美味しいのか。
札幌を訪れるラーメンファンが必ずぶつかる、この永遠の問いに答えます。
結論から言うと、「どちらが上」ではなく、「あなたの好みに合うのはどちらか」という話です。
すみれは厚いラードの油膜とクリーミーな濃厚スープが特徴で、こってり派に圧倒的な支持を集めています。
一方の純連は、ニンニクと生姜を強火で炒めたスパイシーなスープが持ち味で、キレとパンチを好む人に刺さる一杯です。
この記事では、同じルーツを持つ兄弟店がなぜ違う味に進化したのか、その歴史と味の違いを丁寧に解説します。
どちらに行くかを決める前に、ぜひ一度読んでみてください。
結論:すみれと純連、どっちが美味しいかは「好みのタイプ」で決まる
すみれと純連は、どちらも札幌を代表する最高峰のラーメン店です。
優劣を語るより、「自分はどちらのタイプか」を先に知っておくほうが、訪れた時の満足度がずっと高くなります。
こってり派にはすみれ、あっさり派には純連
すみれの味噌スープは、丼の表面を分厚いラードの膜が覆い、最後の一口まで熱々を保ちます。
コクが非常に深く、まるでスープが麺にまとわりつくような濃厚さが持ち味です。
こってり好きの人や、ガツンとした食べ応えを求める人にとっては、これ以上ない一杯と言えるでしょう。
純連はラードの量がすみれよりも控えめで、スープそのものの旨みで勝負するスタイルです。
ニンニクと生姜を強火で炒めることで生まれるスパイシーな風味が際立ち、後味にくどさが残りにくいのが特徴です。
初めて食べるなら純連がおすすめな理由
札幌ラーメンを初めて食べる人には、純連から始めることをおすすめします。
油膜が薄めで胃への負担が少なく、スパイスの香りがしっかりと楽しめるため、ラーメンの奥深さを感じやすいからです。
すみれの超濃厚スープは、それに慣れてから挑んだほうが、より一層の感動が得られます。
すみれと純連の関係:同じ一杯から生まれた兄弟店
2つの店がなぜ似ているのかを知ると、それぞれの味への理解がぐっと深まります。
実はすみれと純連は、もともとまったく同じ一軒の店から枝分かれした兄弟店なのです。
昭和39年創業「純連(すみれ)」が全ての始まり
昭和39年(1964年)、村中明子さんが札幌・中の島でラーメン店を開きました。
屋号は「純連」と書いて「すみれ」と読む、個性的な名前の店でした。
姓名判断に由来するその読み方は、当時の古くからのファンの間では今でも語り継がれています。
店はたちまち人気を集めましたが、昭和57年(1982年)に店主の体調不良により突然閉店。
翌年に別の場所で再開した際、店名の読みを「じゅんれん」に改めました。
これが今日の純連(じゅんれん)の直接の出発点です。
兄が継いだ純連、弟が立ち上げたすみれ
その後、長男の村中教愛氏が純連を引き継ぎました。
一方、純連で10年以上修行を積んだ三男の村中伸宜氏が平成元年(1989年)に独立し、「すみれ」を開店しました。
つまり純連の2代目と、すみれの店主は実の兄弟という関係になります。
| 店名 | 読み | 創業者との関係 | 開店年 |
|---|---|---|---|
| 純連(じゅんれん) | じゅんれん | 長男が継承 | 1964年創業(再開1983年) |
| すみれ | すみれ | 三男が独立創業 | 1989年 |
ラーメン博物館出店が生んだ「すみれ」の全国区への道
すみれが全国に名を広めたきっかけは、平成6年(1994年)の新横浜ラーメン博物館への出店でした。
家族の反対を押し切っての出店だったとも伝えられており、この決断がすみれを全国区の名店へと押し上げました。
現在、すみれは純連から派生した弟子たちの店とともに「純すみ系」という一大ジャンルを形成し、札幌市内だけで20軒以上の関連店が存在します。
すみれと純連の味の違いを徹底比較
同じルーツを持ちながら、なぜ味が異なるのでしょうか。
スープ・油・スパイス・麺の4つの観点から、具体的な違いを解説します。
スープの濃さ・クリーミーさが一番の違い
すみれのスープは豚骨と野菜をじっくり煮込み、白味噌ベースの濃厚でクリーミーな仕上がりが特徴です。
口に入れた瞬間から舌にまとわりつくような濃さがあり、食べ応えは抜群です。
純連のスープは、濃厚ではあるものの比較的キレがあり、後味がすっきりしています。
飲んだ後に強い余韻が残りにくいため、スープを最後まで飲み干しやすい仕上がりです。
ラードの量がまるで違う:油膜の厚さが保温と味を左右する
- すみれのラードは丼の表面に5mm前後の厚い油膜を形成し、スープの温度を長時間保ちます
- 純連のラードは約3mm前後と薄めで、スープそのものの旨みを前面に出す設計です
- すみれの器はそば丼型で縦長のため、油膜がより厚く見える効果もあります
- 純連の器は開口部が広く、香りが広がりやすい形状を採用しています
- 寒い季節に長く熱々を楽しみたいならすみれ、香りのインパクトを重視するなら純連が適しています
スパイスの使い方:純連はニンニク・生姜を強火で炒める
純連はニンニクや生姜を中華鍋で強火炒めすることで、香ばしさと深みを引き出しています。
この調理法によって、スパイスの風味がスープにダイレクトに溶け込み、口にした瞬間のインパクトが大きくなります。
すみれはスパイスを比較的抑えめにしていて、万人に受け入れやすいマイルドな仕上がりです。
麺と具材:実は共通点が多い
意外なことに、麺と具材の構成は2つの店で非常によく似ています。
- 麺:どちらも中太の縮れ麺(純連は森住製麺、すみれは西山製麺)
- 具材:チャーシュー(角切りタイプ含む)、メンマ、もやし、ネギ、挽肉が基本
- 生姜:どちらもおろし生姜をアクセントとして使用
- スープのベース:豚骨と野菜の出汁が軸
製麺所が異なるため食感に微妙な差はありますが、ラーメン全体のスタイルは同じ源流を持つことがよくわかります。
タイプ別おすすめ:あなたはすみれ派?純連派?
どちらが自分に合うか、具体的なタイプ別で整理します。
食べに行く前に確認しておくと、迷わずに注文できます。
すみれが向いている人の特徴
- こってり・濃厚なラーメンが大好き
- 最後の一口まで熱々で食べたい
- スープのクリーミーさと深いコクを重視する
- 食べ応えを重視して、ご飯と一緒に食べたい
- すでに純連を食べたことがあり、次のステップを試したい
純連が向いている人の特徴
- 濃厚だけどスパイシーでキレのある味が好き
- 油が多すぎるのは少し苦手
- スープを最後まで飲み干したい
- 香りのインパクトを大切にして食べる
- 札幌ラーメンを初めて食べる
両方行くなら食べる順番に注意
同じ日に両方を食べ比べる場合、純連を先に食べることをおすすめします。
すみれの超濃厚スープを先に食べると、純連のスープが物足りなく感じてしまう場合があるからです。
純連の繊細なスパイスの香りや、キレのある味わいを先に楽しんでおくことで、2杯目のすみれの濃厚さがより際立ちます。
店舗情報と混雑を避けるコツ
どちらも人気店のため、タイミングを誤ると長時間の待ちが発生します。
訪問前に基本情報と混雑の傾向を押さえておきましょう。
すみれ 中の島本店の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 札幌市豊平区中の島2条6丁目(中の島本店) |
| 営業時間 | 月〜金 11:00〜15:00・16:00〜21:00(冬季は20:00まで)/土日祝 11:00〜21:00(冬季は20:00まで) |
| 定休日 | 年中無休 |
| アクセス | 地下鉄南北線 中の島駅 徒歩約10分 |
| 電話 | 011-824-5655 |
さっぽろ純連 札幌本店の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 札幌市豊平区平岸2条17丁目1-41 シャトー純連1F |
| 営業時間 | 11:00〜21:00 |
| 定休日 | 月曜日 |
| アクセス | 地下鉄南北線 澄川駅 徒歩5分 |
| 電話 | 011-842-2844 |
行列を避けて食べるための時間帯の選び方
どちらの店も昼の開店直後と、夕方の再開直後(16時前後)が最も混雑します。
平日の14時台や、夕方の17時30分以降は比較的スムーズに入れることが多いです。
土日祝は終日混雑する傾向があるため、旅行中に訪れる場合は平日を狙うか、開店の15〜20分前に並ぶことをおすすめします。
まとめ|すみれか純連か、迷ったら両方食べるのが正解
すみれと純連は、どちらが美味しいかという勝負をするより、「どちらが自分の好みに合うか」という視点で選ぶのが一番です。
こってり濃厚を求めるならすみれ、スパイシーでキレのある味を楽しみたいなら純連。
どちらも昭和39年に創業した同じ一杯を源流に持ち、それぞれの方向に磨き上げられた本物の味です。
時間と胃袋が許すなら、純連を先に、すみれを後に食べる食べ比べが最もおすすめです。
札幌の味噌ラーメン文化を体の芯から感じられる、贅沢な体験になるはずです。
